2020年10月09日
「月夜の祭典~Neiro~」のご報告☆
月夜の祭典 ~Neiro~
9/26㈯に開催、無事終了致しました
今回の当イベントは、前例のない「コロナ禍での開催」。
例年とは違い、何かと制約の多い催しとなりました
我々スタッフには行き届かぬ点も多々ありまして、申し訳ございませんでした
それでもどうにか成功のうちに終えることができたのは、偏にみなさまのご理解とご協力の賜物です
その感謝の思いをこめて、「月夜の祭典~Neiro~」の内容のご報告を、以下に記載させて頂きます
これは9/26当日の昼間、会場設営途中の芝生広場。
ソーシャルディスタンスに配慮し、間隔を空けて並べることのできた席数は、例年の六割程度。
当日ご来場のみなさま、お名前とお電話番号のご記入にご協力くださいまして、まことにありがとうございました
(新型コロナウイルス感染症対策として、イベント主催者に対しては、政府から名簿作成を義務付けられております)
そのため会場(芝生広場)の入口を一か所にし、入場者管理を行うこととなりました。
18:00の開場より早くから、予想以上に多くのご来場者が…
間隔を空けて並んで頂くことへのご協力、ありがとうございました
入場人数が、立ち見の方々も含めて「もう密を回避できる上限いっぱいか」とスタッフが判断した時点で、入場制限をかけさせて頂きました。
会場外から立ち見等をされることとなったみなさま、申し訳ございませんでした
そしてコロナ対策として、カフェ・マーレライさんによる飲食物の会場販売も、今年は見合わせることとなりました。
楽しみにされていたみなさまには申し訳ないことです
アート・キューブの毎年の恒例イベント「月夜の祭典」の本来の持ち味は、屋外ならではの開放感や自由さのはず。
心地よい秋の夜風に吹かれながら、フラリと気軽に立ち寄って演目を楽しみ、またフラリと好きな時に帰っていける…
毎年足を運んでくださる方は、きっとそこを気に入ってくれているのかと…
けれど今年は、そんなフリースタイルなイベントを行うことが困難な年
もちろんこのコロナ禍において屋外イベントは「室内の密閉空間ではないから安全」という利点はありますが。
だからこそみなさま、今回も安心してご来場くださったのかもしれません。
なんとか雨も止んでくれたので、予定通り芝生広場での開催ができて本当によかった
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
そして、お待たせしました
18:30開演
まずは TAZの団 さんから
2015年結成の、箏と尺八の演奏グループ。
「若浦に 潮みちくれば 潟を無み 葦辺をさして 田鶴鳴きわたる」
…この山部赤人の有名な和歌の中の「田鶴」をグループ名に冠された、とのこと。
本日のご出演は、箏の宇杉さん、十七絃の岡本さん、尺八の市川さんと岡部さんの4名。
事前の打ち合わせ時より、宇杉さんからは「コロナの影響はありますが、今後も変わりなく色々な場で音楽で華を添える力になれればと思い演奏します」とのお言葉を頂戴しておりました”
和歌浦湾に響く、箏と尺八の音色…
息を呑むほどの荘厳さ
市川さんによる、和楽器の詳しい解説も聞きどころ。
『まりと殿様』から『My heart will go on(タイタニック愛のテーマ)』まで、様々なジャンルの曲を雅やかな音色で聴かせてくださいました
生演奏で聴く機会の少ない和楽器。
「もし自分もあんな優美な演奏ができたら、どんなに素敵な気分かしら…」と箏を奏でる女性たちに憧れをおぼえた、わたくしC職員でございます
会場のみなさまにも、きっと同じ思いの方がたくさんいらっしゃったはず
前日からの雨で、26日もお天気は微妙な感じでしたが…
おっ、月が出てる
Aホールのガラス面にも、小さくお月さまが映っています。
月とTAZの団さんの共演写真(小さくてわかりにくいかな?)
↓
次にご出演されたのが、小谷允城 さん
国内外の音楽大学にて弦楽器を学び、帰国後は和歌山を拠点に音楽活動を展開されているクラシックギター奏者。
ギターやウクレレのレッスンで、いつも当館をご利用してくださっている小谷さん。
その生の演奏を聴くことが叶うとは…我々スタッフも嬉しい限りです
曲の合間のトークの場面では、
「コロナの影響で演奏活動の機会が減っていました。こんなに大勢のみなさんの前での演奏は何だか久しぶり」
と、ちょっぴり面映ゆいような表情を浮かべて語っておられた小谷さん。
さきほどのTAZの団のみなさまもですが、楽器を演奏なさるお姿って、本当に魅力的なものですよね
小谷さんも、なんと凛々しい…
そして小谷さんの2曲目では、コンテンポラリーダンスのグループWA☆CHぃ~ずさんとのコラボレーションも
会場でもご紹介しましたが、実はWA☆CHぃ~ずメンバーの1人は、コンテンポラリーダンスをライフワークとして生きる我がアート・キューブのスタッフ・H職員でございました。
月夜をイメージしたダンスとコラボしたのは、『シチリアーナ』という曲。
レスピーギ作曲の舞踊組曲の中の第3曲目です。
元々はこの曲、リュートという楽器を中心とした合奏のために書かれたもののようです。
のちにyoutubeにて原曲と聴き比べてみたわたくしC職員などは、今回のギターの独奏のほうが断然ステキだなと思いました。
夜露のポエムが雫となって、ポツンポツンとこぼれ落ちるように…
あるいはまるで、ためらいがちな愛の呟きのように…
美しい旋律がたゆたいながら、小谷さんの指先から紡ぎ出されて…
その音色の後ろで、4人のダンサーたちの前衛的な舞踊表現が展開されます
切ない余韻を残し、WA☆CHぃ~ずさんのコンテンポラリーダンスと共に、『シチリアーナ』は終了。
小谷さんはその後も、超絶技巧のトレモロを駆使した『アルハンブラ宮殿の思い出』など、数曲を聴かせてくれました
そして、最後にご登場されたのがPAPIRIO´nさん
2014年結成の、アルパ奏者PAPIさんを中心としたフォルクローレバンド。
地元和歌山を拠点に、全国各地で演奏活動を展開されています。
メンバーのフルート奏者ちはるさんは、小谷さんと同じくレッスンでよくアート・キューブを使ってくださっています。
初めてそのちはるさんの演奏を聴かせて頂けるのかと思うと…
スタッフ一同、なんだか胸が高鳴ります
日本において「フォルクローレ」と呼ばれるのは、主にラテンアメリカの民族音楽のことかと思います。
先住民とスパニッシュの音楽性が融合、発展したものであり…
私たちがよく知っているところで言えば『コンドルは飛んでいく』(今回も演目にありました)などが、代表的なフォルクローレの曲でしょうか。
ケイナやカホンといった民族楽器と、独特の哀愁を帯びた曲想…
我々の持っている「フォルクローレ」のイメージは、そんな感じですよね。
リーダーのPAPIさんの楽器「アルパ」は、フォルクローレで使われるハープの一種。
少し前の土曜日の朝、わたくしC職員はたまたま家のテレビで『題名のない音楽会』のハープ特集を観ました。
その時知ったことですが、本場ではアルパはPAPIさんのような「逞しい男性の奏者がほとんど」とのこと。
我々が(勝手に)持っているハープのイメージ(たおやかな美女が奏でる…みたいな)は少々違っているのかも
そしてアルパは、指の腹ではなく爪で弾く楽器であるらしいのです。
もちろん自前の爪とは限らず、奏者の方はどうやら丈夫な付け爪か何かを用いるようです。
(テレビでは「接着剤は釣り具用のものがオススメ」という豆知識も聞きました)
PAPIさんも、指の腹ではなく爪を使って演奏されているのかしら…?
ちょっと失礼して、リハ中の写真のお手元を拡大してみましょう
(素早い指さばきを遠くから撮ったので、見えにくいけど)
あっ
確かに何やら、白いものが見えるような…
おっと、ブログではつい、珍しい楽器のことばかり書き連ねてしまいましたが…
それより何より、PAPIRIO´nさんの演奏の華やかなこと
耳にした瞬間、その場にいた人々はみんな、その音色の渦に呑み込まれるような高揚感をおぼえたはず
アルパやカホン、ギター、パーカッションはフォルクローレのテイスト全開
そしてヴァイオリンとフルートが、高らかに主旋律を奏で…
クラリネットとウッドベースはメロディをしっかりと支え、エッジの効いたフレームをかたち作る…
8つの楽器がそれぞれに鮮やかな色彩を放ち、しかも三位一体ならぬ「八位一体」となって、見事なまでにひとつの音楽を形成しています。
胸が躍るような迫力ある名演
ヴァイオリンのみなみさん、フルートのちはるさん、クラリネットのみほさん、お三方のうるわしいお姿にも目を奪われました
(でも、ちはるさんのきれいなお顔がマイクで隠れて写ってしまいましたゴメン!!)
6曲の演目を終え、メンバー全員で深々とご挨拶してくださいました。
しかし鳴りやまぬ拍手と「アンコール」の声に応え、プログラムには掲載していない『涙そうそう』の演奏も
さらに、エンディングは『ミ・ディスペディーダ』という一曲。
楽しげで、でも「これでホントにおしまいなの?」と思うと、寂しくなっちゃうようなラテンのメロディでした
ご来場のみなさまに頂いたアンケートを読んでも、「最後の曲には泣きそうになった」というお言葉が…
ホント、感動的なコンサートのおしまいって、名残り惜しくて涙が出そうになるものです…
でも、笑顔で最後の演奏をなさるPAPIさんたちを見ていると(フィナーレの写りよい写真が撮れていなくてスミマセン)、「またいつかきっとお会いして、素敵な音楽を聴かせてもらえるはず」と思えてきました
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
以上のような形で、令和2年度の「月夜の祭典」は、無事に終了致しました
すっかりご報告文が長くなってしまい、申し訳ありません
それに、C職員のカメラの腕はどうにも上達せず、せっかくのステキな演奏シーンをうまく撮れていなくてスミマセン
取材に来てくれたテレ和歌さん(青いシャツのお2人)と同じアングルから撮っていたのにも関わらず
カメラを持ってウロチョロするC職員が、後ろで観覧されている方のお邪魔になっていたなら申し訳ありませんでした
今年の未曾有の状況…このコロナ禍において、多くの方々が集う催しを計画し実施することは、やはり容易なことではありませんでした。
繰り返しになりますが、これも全てご理解、ご協力くださったみなさまのお蔭なのです
出演者のみなさま。
ご来場のみなさま。
全てのみなさまに、スタッフ一同、感謝の気持ちをお伝え致します
「ずっとコロナで外出を控えていたけれど、久々に良い音楽を生で聴けて感動しました」
というご感想を、非常に多くの方から頂きました。
みなさまの息苦しかった自粛生活に、一滴の潤いをご提供できたのでしょうか
喜んで頂けたこと、とても嬉しく思います
「音楽の素晴らしさを改めて実感した」
「私はすごくヴァイオリンを習ってみたくなりました」
「地元和歌山のアーティストの演奏を、こんな身近な場所で、ラフな形式で聴ける。このイベントのローカル感や手作り感が好きなんです」
…本当に、多くのありがたいお言葉をかけて頂きました。
公共の「アートセンター」の使命とは、市民のみなさまにそう感じて頂くことや、みなさまの創造性の拠り所となることですから。
みなさまに頂戴したアンケートのご意見を参考に、またスタッフ一同での今年の反省点も踏まえ、これからもみなさまのご期待に添える催しを企画して参ります
今後もこの恒例行事「月夜の祭典」と和歌の浦アート・キューブを、何卒よろしくお願い申し上げます
9/26㈯に開催、無事終了致しました
今回の当イベントは、前例のない「コロナ禍での開催」。
例年とは違い、何かと制約の多い催しとなりました
我々スタッフには行き届かぬ点も多々ありまして、申し訳ございませんでした
それでもどうにか成功のうちに終えることができたのは、偏にみなさまのご理解とご協力の賜物です
その感謝の思いをこめて、「月夜の祭典~Neiro~」の内容のご報告を、以下に記載させて頂きます
これは9/26当日の昼間、会場設営途中の芝生広場。
ソーシャルディスタンスに配慮し、間隔を空けて並べることのできた席数は、例年の六割程度。
当日ご来場のみなさま、お名前とお電話番号のご記入にご協力くださいまして、まことにありがとうございました
(新型コロナウイルス感染症対策として、イベント主催者に対しては、政府から名簿作成を義務付けられております)
そのため会場(芝生広場)の入口を一か所にし、入場者管理を行うこととなりました。
18:00の開場より早くから、予想以上に多くのご来場者が…
間隔を空けて並んで頂くことへのご協力、ありがとうございました
入場人数が、立ち見の方々も含めて「もう密を回避できる上限いっぱいか」とスタッフが判断した時点で、入場制限をかけさせて頂きました。
会場外から立ち見等をされることとなったみなさま、申し訳ございませんでした
そしてコロナ対策として、カフェ・マーレライさんによる飲食物の会場販売も、今年は見合わせることとなりました。
楽しみにされていたみなさまには申し訳ないことです
アート・キューブの毎年の恒例イベント「月夜の祭典」の本来の持ち味は、屋外ならではの開放感や自由さのはず。
心地よい秋の夜風に吹かれながら、フラリと気軽に立ち寄って演目を楽しみ、またフラリと好きな時に帰っていける…
毎年足を運んでくださる方は、きっとそこを気に入ってくれているのかと…
けれど今年は、そんなフリースタイルなイベントを行うことが困難な年
もちろんこのコロナ禍において屋外イベントは「室内の密閉空間ではないから安全」という利点はありますが。
だからこそみなさま、今回も安心してご来場くださったのかもしれません。
なんとか雨も止んでくれたので、予定通り芝生広場での開催ができて本当によかった
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
そして、お待たせしました
18:30開演
まずは TAZの団 さんから
2015年結成の、箏と尺八の演奏グループ。
「若浦に 潮みちくれば 潟を無み 葦辺をさして 田鶴鳴きわたる」
…この山部赤人の有名な和歌の中の「田鶴」をグループ名に冠された、とのこと。
本日のご出演は、箏の宇杉さん、十七絃の岡本さん、尺八の市川さんと岡部さんの4名。
事前の打ち合わせ時より、宇杉さんからは「コロナの影響はありますが、今後も変わりなく色々な場で音楽で華を添える力になれればと思い演奏します」とのお言葉を頂戴しておりました”
和歌浦湾に響く、箏と尺八の音色…
息を呑むほどの荘厳さ
市川さんによる、和楽器の詳しい解説も聞きどころ。
『まりと殿様』から『My heart will go on(タイタニック愛のテーマ)』まで、様々なジャンルの曲を雅やかな音色で聴かせてくださいました
生演奏で聴く機会の少ない和楽器。
「もし自分もあんな優美な演奏ができたら、どんなに素敵な気分かしら…」と箏を奏でる女性たちに憧れをおぼえた、わたくしC職員でございます
会場のみなさまにも、きっと同じ思いの方がたくさんいらっしゃったはず
前日からの雨で、26日もお天気は微妙な感じでしたが…
おっ、月が出てる
Aホールのガラス面にも、小さくお月さまが映っています。
月とTAZの団さんの共演写真(小さくてわかりにくいかな?)
↓
次にご出演されたのが、小谷允城 さん
国内外の音楽大学にて弦楽器を学び、帰国後は和歌山を拠点に音楽活動を展開されているクラシックギター奏者。
ギターやウクレレのレッスンで、いつも当館をご利用してくださっている小谷さん。
その生の演奏を聴くことが叶うとは…我々スタッフも嬉しい限りです
曲の合間のトークの場面では、
「コロナの影響で演奏活動の機会が減っていました。こんなに大勢のみなさんの前での演奏は何だか久しぶり」
と、ちょっぴり面映ゆいような表情を浮かべて語っておられた小谷さん。
さきほどのTAZの団のみなさまもですが、楽器を演奏なさるお姿って、本当に魅力的なものですよね
小谷さんも、なんと凛々しい…
そして小谷さんの2曲目では、コンテンポラリーダンスのグループWA☆CHぃ~ずさんとのコラボレーションも
会場でもご紹介しましたが、実はWA☆CHぃ~ずメンバーの1人は、コンテンポラリーダンスをライフワークとして生きる我がアート・キューブのスタッフ・H職員でございました。
月夜をイメージしたダンスとコラボしたのは、『シチリアーナ』という曲。
レスピーギ作曲の舞踊組曲の中の第3曲目です。
元々はこの曲、リュートという楽器を中心とした合奏のために書かれたもののようです。
のちにyoutubeにて原曲と聴き比べてみたわたくしC職員などは、今回のギターの独奏のほうが断然ステキだなと思いました。
夜露のポエムが雫となって、ポツンポツンとこぼれ落ちるように…
あるいはまるで、ためらいがちな愛の呟きのように…
美しい旋律がたゆたいながら、小谷さんの指先から紡ぎ出されて…
その音色の後ろで、4人のダンサーたちの前衛的な舞踊表現が展開されます
切ない余韻を残し、WA☆CHぃ~ずさんのコンテンポラリーダンスと共に、『シチリアーナ』は終了。
小谷さんはその後も、超絶技巧のトレモロを駆使した『アルハンブラ宮殿の思い出』など、数曲を聴かせてくれました
そして、最後にご登場されたのがPAPIRIO´nさん
2014年結成の、アルパ奏者PAPIさんを中心としたフォルクローレバンド。
地元和歌山を拠点に、全国各地で演奏活動を展開されています。
メンバーのフルート奏者ちはるさんは、小谷さんと同じくレッスンでよくアート・キューブを使ってくださっています。
初めてそのちはるさんの演奏を聴かせて頂けるのかと思うと…
スタッフ一同、なんだか胸が高鳴ります
日本において「フォルクローレ」と呼ばれるのは、主にラテンアメリカの民族音楽のことかと思います。
先住民とスパニッシュの音楽性が融合、発展したものであり…
私たちがよく知っているところで言えば『コンドルは飛んでいく』(今回も演目にありました)などが、代表的なフォルクローレの曲でしょうか。
ケイナやカホンといった民族楽器と、独特の哀愁を帯びた曲想…
我々の持っている「フォルクローレ」のイメージは、そんな感じですよね。
リーダーのPAPIさんの楽器「アルパ」は、フォルクローレで使われるハープの一種。
少し前の土曜日の朝、わたくしC職員はたまたま家のテレビで『題名のない音楽会』のハープ特集を観ました。
その時知ったことですが、本場ではアルパはPAPIさんのような「逞しい男性の奏者がほとんど」とのこと。
我々が(勝手に)持っているハープのイメージ(たおやかな美女が奏でる…みたいな)は少々違っているのかも
そしてアルパは、指の腹ではなく爪で弾く楽器であるらしいのです。
もちろん自前の爪とは限らず、奏者の方はどうやら丈夫な付け爪か何かを用いるようです。
(テレビでは「接着剤は釣り具用のものがオススメ」という豆知識も聞きました)
PAPIさんも、指の腹ではなく爪を使って演奏されているのかしら…?
ちょっと失礼して、リハ中の写真のお手元を拡大してみましょう
(素早い指さばきを遠くから撮ったので、見えにくいけど)
あっ
確かに何やら、白いものが見えるような…
おっと、ブログではつい、珍しい楽器のことばかり書き連ねてしまいましたが…
それより何より、PAPIRIO´nさんの演奏の華やかなこと
耳にした瞬間、その場にいた人々はみんな、その音色の渦に呑み込まれるような高揚感をおぼえたはず
アルパやカホン、ギター、パーカッションはフォルクローレのテイスト全開
そしてヴァイオリンとフルートが、高らかに主旋律を奏で…
クラリネットとウッドベースはメロディをしっかりと支え、エッジの効いたフレームをかたち作る…
8つの楽器がそれぞれに鮮やかな色彩を放ち、しかも三位一体ならぬ「八位一体」となって、見事なまでにひとつの音楽を形成しています。
胸が躍るような迫力ある名演
ヴァイオリンのみなみさん、フルートのちはるさん、クラリネットのみほさん、お三方のうるわしいお姿にも目を奪われました
(でも、ちはるさんのきれいなお顔がマイクで隠れて写ってしまいましたゴメン!!)
6曲の演目を終え、メンバー全員で深々とご挨拶してくださいました。
しかし鳴りやまぬ拍手と「アンコール」の声に応え、プログラムには掲載していない『涙そうそう』の演奏も
さらに、エンディングは『ミ・ディスペディーダ』という一曲。
楽しげで、でも「これでホントにおしまいなの?」と思うと、寂しくなっちゃうようなラテンのメロディでした
ご来場のみなさまに頂いたアンケートを読んでも、「最後の曲には泣きそうになった」というお言葉が…
ホント、感動的なコンサートのおしまいって、名残り惜しくて涙が出そうになるものです…
でも、笑顔で最後の演奏をなさるPAPIさんたちを見ていると(フィナーレの写りよい写真が撮れていなくてスミマセン)、「またいつかきっとお会いして、素敵な音楽を聴かせてもらえるはず」と思えてきました
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
以上のような形で、令和2年度の「月夜の祭典」は、無事に終了致しました
すっかりご報告文が長くなってしまい、申し訳ありません
それに、C職員のカメラの腕はどうにも上達せず、せっかくのステキな演奏シーンをうまく撮れていなくてスミマセン
取材に来てくれたテレ和歌さん(青いシャツのお2人)と同じアングルから撮っていたのにも関わらず
カメラを持ってウロチョロするC職員が、後ろで観覧されている方のお邪魔になっていたなら申し訳ありませんでした
今年の未曾有の状況…このコロナ禍において、多くの方々が集う催しを計画し実施することは、やはり容易なことではありませんでした。
繰り返しになりますが、これも全てご理解、ご協力くださったみなさまのお蔭なのです
出演者のみなさま。
ご来場のみなさま。
全てのみなさまに、スタッフ一同、感謝の気持ちをお伝え致します
「ずっとコロナで外出を控えていたけれど、久々に良い音楽を生で聴けて感動しました」
というご感想を、非常に多くの方から頂きました。
みなさまの息苦しかった自粛生活に、一滴の潤いをご提供できたのでしょうか
喜んで頂けたこと、とても嬉しく思います
「音楽の素晴らしさを改めて実感した」
「私はすごくヴァイオリンを習ってみたくなりました」
「地元和歌山のアーティストの演奏を、こんな身近な場所で、ラフな形式で聴ける。このイベントのローカル感や手作り感が好きなんです」
…本当に、多くのありがたいお言葉をかけて頂きました。
公共の「アートセンター」の使命とは、市民のみなさまにそう感じて頂くことや、みなさまの創造性の拠り所となることですから。
みなさまに頂戴したアンケートのご意見を参考に、またスタッフ一同での今年の反省点も踏まえ、これからもみなさまのご期待に添える催しを企画して参ります
今後もこの恒例行事「月夜の祭典」と和歌の浦アート・キューブを、何卒よろしくお願い申し上げます